公務員が株取引でインサイダーとならないための注意点!

投資

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こういったお悩みにお答えします。

公務員の株取引自体は制限されていませんが、インサイダー取引はれっきとした犯罪。懲戒処分どころか逮捕されてしまいます。

この記事では、公務員歴10年の【元】公務員である筆者が

これらについて解説していくので、最後まで読むとインサイダーを避け、安心して株取引をする方法がわかります。

はじめに結論ですが、インサイダー取引には重い刑事罰が待っています。

インサイダーに手を出さないのはもちろんのこと、疑われるような取引も避ける方が無難でしょう。

公務員からの退職を検討している人は、以下の記事も合わせてお読みください。

公務員制度の問題点や将来ブラック化してしまう公務員の労働環境について、約1万2千文字で解説しています。

インサイダーとは?

島に浮かぶハテナ
インサイダー取引とは、『内部のものが未公開情報を使って情報を持たない外部に対して有利な取引を行うこと』を指します(出典:Wiki)。

※詳しくは金融商品取引法第166条・167条で規定されています。

株式は『公開情報』をもとに取引されるのが原則。一部の人しか知らない情報をもとに投資判断してはいけません。

そんなことになったら…一般の投資家は絶対に勝てないですよね。関係者ばかりが利益を得るようなシステムになってしまいます。

インサイダー取引の禁止は株式市場の公平性・信頼性を保つために必要不可欠なのです。その分、インサイダー取引には重い罰則が。

違反した場合の罰則

インサイダー取引を行った場合は『5年以下の懲役又は500万円以下の罰金』に処されるほか、インサイダー情報を違法に他人に伝えた場合にも無関係ではいられません。

伝えた相手がインサイダー取引をした場合、情報源となった人も同じく『5年以下の懲役又は500万円以下の罰金』となります。

公務員が株取引でインサイダーとならないための注意点!

  • 機密情報に触れることが多い職種であることを自覚する
  • 内部告発にも注意する

機密情報に触れることが多い職種であることを自覚する

平成20年に参議院で提出された質問主意書では、国家公務員について

株価に影響を与える可能性のある情報をいち早く入手する立場にある者が多数存在する

出典元:参議院ホームページ

と指摘されています。

国民・企業としても、役所相手だと情報提供のハードルが下がるのは一般的です。だからこそ官公庁を装った詐欺も多いわけですし。

公務員は一般の会社員と比べて機密情報に触れる機会が多いことは常に意識しておきたいですね。

内部告発にも注意する

一般的には証券取引等監視委員会による告発で発覚することが多いインサイダー取引ですが、内部告発にも注意です。

公務員は担当する職務内容が明らかにされているため、関係のある企業が周りからもわかりやすい職種。

許認可に関わっているなど、その企業の株価に大きな影響を与える業務に携わる場合もあるでしょう。

もともと疑われやすいことは覚悟しておきましょう。

インサイダー取引で処分された公務員

経済産業省審議官インサイダー取引事件

経済産業省幹部のインサイダー取引疑惑で、東京地検特捜部は12日、半導体大手、エルピーダメモリとNECエレクトロニクス(現ルネサスエレクトロニクス)の未公開情報を基に両社株を買い付けた疑いが強まったとして、前資源エネルギー庁次長を金融商品取引法違反(インサイダー取引)容疑で逮捕、証券取引等監視委員会と合同で東京・世田谷の前次長宅を家宅捜索した。

出典元:日本経済新聞

2009年に発生した、経産省のエリート職員によるインサイダー事件です。とてもインパクトが大きく、Wikipediaにも載っているほど。

この職員には『懲役1年6月・執行猶予3年・罰金100万円・追徴金約1千万円』が言い渡されています。インサイダーの罪の重さがわかりますね。

経済産業省は27日、全8630人の常勤職員を対象に株式などの取引に関する内部規則の順守状況を調査した結果、特許庁の2人が違反していたとして訓告処分にしたと発表した。2人は同庁の40歳代の男性職員で、室長級と課長補佐級。審理を担当した企業の株式を取引し、数万円の利益を得ていた。

出典元:日本経済新聞

上の事件を受けて経産省内で調査が行われた結果、新たに特許庁職員2人が懲戒処分されています。

インサイダーと無関係な銘柄で安心な取引を


公務員が株取引をするときは、職務上無関係な企業の株を選びましょう。

利害関係がある企業の株を買っていると、『あの人…もしかして』なんて疑われかねません。

実際は株価に関わる情報を知らなかったとしても、それを証明するのは大変ですよね。『〇〇社の株を買ってるんですよ』と職場でバラしても問題ないほど無関係な銘柄を取引するのがおすすめです。

すでに始まっている”公務員の泥船化”


公務員の労働環境は今後どんどんブラック化していきます。

  • あいつ俺より働いてないのに給料は俺より上…やってらんね~よ
  • 俺の仕事、周りと比べてやたら多くないか!?

こんなふうに思ったことがある人は要注意。このまま働き続けていると、あなたをとりまく労働環境の悪化によって心身の健康を損ね、人生が台無しになってしまうかもしれません。

公務員組織からは優秀な人材がどんどん流出していき、もはや沈みゆく船。あなたはこの泥船とどのように付き合っていきますか?

詳しくは下記のnoteをお読みください。約1万2千字で公務員の将来像についてガッツリと解説しています。

泥船と知りつつこの船に乗り続けるのか、それとも逃げ出すのか…その判断をする一助になれば幸いです。

『公務員が株取引でインサイダーとならないための注意点!』のまとめ

  • 未公開情報をもとに株取引するとインサイダーに該当する恐れが
  • インサイダーには重い刑事罰が待っている
  • 疑われないような銘柄で安心した取引をしよう

ここまでお読みいただきありがとうございました!